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運動やカロリー制限などのダイエットで得られる効果には、実は法則が隠されています。痩せたい部分だけにピンポイントで効果が現れれば理想ですが、実は痩せていく部位にはある程度の順番が見られます。どこからどんな順で痩せていくのかを理解しておけば、ダイエット効果を理想に近づけていけるでしょう。
体を太らせてしまう脂肪にも、いくつかの種類が存在しています。皮膚と筋肉の間に蓄積されていく「皮下脂肪」や、内臓のまわりについていく「内臓脂肪」など、脂肪のつく場所や部位、脂肪の特性などは細かく異なるのです。
その中でも最初に痩せていくとされているのは、肝臓内にたまる「肝臓脂肪」です。次に胃腸や内臓周りにつく「内臓脂肪」、そのあとに続いて皮膚と筋肉の間の「皮下脂肪」が消費されていきます。
といった順番ですね。ですから痩せるときは、まず肝臓や内臓が集中しがちなお腹・ウエスト回りからボリュームが減っていくという傾向が見られます。
肝臓脂肪は増えすぎてしまうと、血流を悪くし栄養・酸素の供給を妨げてしまうというリスクがあります。体のだるさや疲れやすさ、肩こり、集中力の低下などの症状が一般的にいわれています。
肝臓脂肪は放っておくと糖尿病などの病気リスクを高めてしまいます。命にすらかかわる危険な存在がこの肝臓脂肪であるため、人の体は優先的に肝臓脂肪を取り除こうと働くのです。
肝臓脂肪の次に燃焼されていくのが内臓脂肪です。内臓脂肪は胃腸やその他臓器の周りに蓄積されていく脂肪細胞のことで、内臓が集中しているお腹・ウエスト回りを太らせてしまいます。とはいえ脂肪がついているのはあくまで内臓の周りですから、多少の内臓脂肪は見た目にわかりやすく現れるわけではありません。ですから内臓脂肪が燃焼されて減っていったとしても、ダイエット効果が見た目で分かりづらいということが珍しくないのです。
ダイエットの効果をなかなか実感できないと感じている理由の一つが、内臓脂肪が減っている期間であることが挙げられます。内臓脂肪は見た目に気づかれにくい上に、血糖値や血圧を上昇させて、中性脂肪・コレステロールを増やし慢性的なリスクを負わせる存在。ですからダイエットを始めて1~3か月は効果が見られなくても、内臓脂肪を減らす重要な期間であることを忘れないでくださいね。
肝臓、内臓ときて最後に消費されていく脂肪が皮下脂肪です。皮下脂肪は皮膚と筋肉の間につく脂肪ですから、体の至る場所に蓄積されていきます。二の腕や太もも、首、顔、お尻…こうしたピンポイントに気になる部分の脂肪は、皮下脂肪によるものです。多くの人が「早くここを痩せたい」と願う部位ですが、痩せる順番は肝臓脂肪・内臓脂肪の後ですから、根気強くダイエットを続ける必要がある部位です。
ただし皮下脂肪は身体を太らせる悪い側面だけではなく、体を外部の衝撃から守る働きをする良い側面も持っています。寒さや衝撃といったダメージから身を守る、いわばクッションのような存在。女性にとっては子宮を守るために存在する脂肪でもあります。ですから女性は男性よりも皮下脂肪がつきやすく溜めやすい仕組みになっているのです。
皮下脂肪がついている体の部位は、肝臓から遠い部分から順番に痩せていきやすい傾向があります。
肝臓から遠い場所にある手首や足首、ふくらはぎなどの部位は比較的早めに痩せやすくなっています。そこそこに太り気味な人でも、手首や足首、ふくらはぎが目立って太いと感じることは少ないはず。臓器から離れているため、脂肪が落ちてもリスクがすくないと体が判断しているのです。
手首や足首の次に内臓から遠いのは腕です。二の腕のお肉が気になっている人にはうれしいですね。腕についた皮下脂肪は案外簡単に落とすことができますから、効果の出にくい期間にめげず、継続すれば効果があらわれるでしょう。
二の腕に効果が表れ始めたら、次には太ももの皮下脂肪も燃焼されていきます。もちろん太ももは手首や足首と比べれば肝臓に近いため、脂肪が落ちるまでに期間がかかります。ただしじっくりとダイエットを続けていれば、太ももの脂肪もスッキリ落ちていきますよ。
数多くのダイエッターを悩ませているお腹やお尻の皮下脂肪は、内臓に特に近い部分ですから、継続的なダイエットでないとなかなか効果が表れにくいのが現実。お腹やお尻が痩せてくる頃には太ももや二の腕なども細くなっているでしょうから、「ここだけ部分痩せ」とはなりにくい部位です。ただし毎日計画的にダイエットを続ければ、お腹もお尻も必ず痩せていきますよ。
臓器からは遠い部分にある顔ですが、人間にとって非常に重要な脳がすぐ近くにあるため、衝撃から守るための皮下脂肪が減りづらくなっています。顔周りは脂肪以外でもむくみなどで太って見えることがありますから、ダイエットだけではなくセルフマッサージなどでも感触を確かめてみましょう。顔周りの皮下脂肪が落ちてくるのは、継続的にダイエットを続けた後のことです。
痩せる順番があるなら太る順番も気になりますよね。もちろん太る順番にも決まった傾向が見られていて、基本は痩せる順番の逆の流れで太りやすくなると考えて良いでしょう。太りやすさを順番に起こすなら以下のようになります。
ダイエットで苦労しなければなかなか痩せない部位が、いとも簡単に太りやすいのです。もちろん脂肪の特性は性別や年齢でも細かく異なりますが、基本は皮下脂肪から太ってしまうということに気を付けましょう。
性別で比較すると、女性の方が圧倒的に皮下脂肪がつきやすい体質です。特に下腹部や太もも、お尻、ウエスト、二の腕などの皮下脂肪がつきやすいため、太って見えやすいという傾向があるのです。
女性の体は子宮で子供を育むことが前提となっているため、「子宮を守る」という目標のためにお尻や腰、太もも、お腹あたりの皮下脂肪がつきやすくなっています。女性にとってお腹や太ももは、痩せにくく太りやすい部位と言えるでしょう。
女性の体は年齢と共に変化していきます。女性ホルモンの分泌量も年を重ねるごとに変化していくため、脂肪のつきやすさや脂肪のつく部位も変化が見られるのです。
自分の体型が理想とかけ離れているために「ダイエットしなきゃ」と思う人も多いでしょうが、もしかしたら太る原因は年齢が関係しているのかもしれません。年齢的に痩せにくい部位もありますから、ダイエットの計画を立てるなら自分の年齢にも考慮してみるのが良いでしょう。
女性に多くみられますが、下半身だけが突出して太ってしまうという現象。これはダイエット後のリバウンドが原因として考えられます。急激なダイエットで一時的に体重を落としたとしても、無理なダイエットではすぐにリバウンドしてしまいます。お尻や太ももといった下半身太りの部位は、脂肪がつきやすいのが特徴。リバウンドで顕著に太ってしまいます。
ダイエットとリバウンドを繰り返さないように、自分の体質や性格と向き合って、無理せず継続できるダイエット計画を立てましょう。
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